皆様お久しぶりです。半年ほどブログを放置してしまいましたがお元気でお過ごしでしょうか。早いもので2020年も終わろうとしています。言わずもがな今年はコロナに翻弄されまくった年で、本業の就業規則でなかなか飲みに行くことも叶わなかったり、でもお世話になったバーに何か力になれないか考えたり、結局上手くいかなかったり…などと色んなことがありました。プライベートも転職、というか職場を半年で2回変えることになったり、仕事内容もさながら生活が一変することが何回かあったりと良くも悪くも充実した年でした。正直こんな状況下ではなかなかウイスキーの造詣を深めることもできなかったのが正直なところなのですが、地元のバーにはちょくちょく顔を出していていて、そのおかげでニューリリースが少しは追えたこと、またコロナ前後で記憶があやふやになっていることもあり、いい区切りですのでここで一発記事を書いておきたいなと思い、PCの前に向かいました。正直今日更新しなかったら次に更新するのが来年末になってしまいそうです。そんな体たらくなモチベーションですが、なんとか最後まで書ききることができるんでしょうか。自身で思い出せるウイスキー関連の出来事と重ね合わせながら、タイピングしてみます。よろしければ皆さんの記憶と合わせながら、お付き合いください。
2020年1月
2020年1月はちょうどこのブログを始めたばかりで、久しぶりのウイスキーブログの準備に時間がかかっていた記憶があります。プライベートでも転職の話がでたりと、何かとやることが多かった時期でした。
1月上旬は12月末にリリースされたキルケランの8年シェリーカスクがかなりおいしくて、一足先に海外から引っ張っていたようです。もう2年くらい前の出来事に感じてしまうんですが、これはおいしかったですね。6000円台のボトルとしてはかなり秀逸で、1月1日の記事にしていました。
2020年1月といえば、ウイスキーラバーズ名古屋の開催もありました。当初不参加の予定だったのですが、急遽モルトヤマさんのブースを間借りするような形で参加させていただきました。上記のキルケラン8年も好評でしたし、モルトヤマさんのPBの孔明ボトルなども好評でした。
日本のプライベート・ボトル界隈の変化
信濃屋再編とRUDDERとしての独立
2019年の12月~1月にかけて、酒屋やインポーターで何人かがウイスキー業界から退いたり、独立したり、転職された方がいらっしゃいました。落としどころがどうなるのか見守ることしかできない立場でしたが、結果的に一番消費者側として大きな変化があったのは、信濃屋のスピリッツ関係が秋本さんとなり、北梶さんがRUDDERとして独立されたことです。お二方ともいろんなものに翻弄されて大変な1年だったと思いますが、お二方とも日本のボトラーズ市場を盛り上げてくださった1年でした。1月の時点では、北梶さんが香港のフェスにRUDDERとして出た情報があったくらいで、私は特に情報を持っていなかったのですが、名古屋に秋本さんが来られ、早速新体制としてボトルをアピールされておりました。特にシグナトリーのプルトニーはKID名義で秋本さんがセレクトしており、奇しくも秋本さんが交代されてすぐのリリースとなったのですが、1万以下と侮るなかれとても良いリリースでした。当初は若干張り詰めた雰囲気すら感じましたが、今はもう同社の顔として、また良い方向に向かっているのは私が述べるまでもないでしょう。これからの活躍も楽しみにしています。
KYOTO FINE WINE and SPIRITS
同じくらい強烈な印象をドリンカーに与えたのは、古都京都にウイスキーが好きすぎる方が酒屋を始めたことでした。酒屋というかボトラーズとしてはじまったのは、KYOTO FINE WINE AND SPIRITS。Ojiさんとローズウォーター財団さんというTwitterでも有名なドリンカーがされているウイスキーオンラインショップです。同社がセレクトするボトルは冗談抜きに良いボトルが多く、ボトラーズウイスキー市場に大きな印象を与え続けました。
2020年2月
2020年2月。このころから日本でも新型コロナウイルス患者がちらほらと出てきました。秩父ウイスキー祭にマスクで挑んだのを覚えています。あの頃はまだ渡航制限などもなく、仕事でも普通に外国人が日本に来て、普通に会話をしていました。仕事でも2月上旬は大阪や東京にあちこち行っており、これが今年最後の東京遠征になるとは、このとき全く思っていませんでした。不幸中の幸いなのは、この時大阪・東京で良く行くバーにあらかた伺えたことでしょうか。
印象に残ったボトル
2020年1月ころにボウモアで詰められていたらしい、1995のハンドフィル48.8%。上質なシェリーカスクの熟成で、こんないいシェリーカスクをまだ隠し持っていたのかと、すごいなーと思わされたボトルでした。
WhiskyNerdsからはシークレットハイランド1983と87がリリースされていました。個人的には1983のクライヌリッシュらしさは結構好きでしたね。
ラフロイグからIAN HUNTERのストーリーがリリースされていたのもこのころでした。若干樽感は強かったんですが、長熟ラフロイグらしいフルーティーなニュアンスがあり、ラフロイグの豊富なストックを見せつけられました。界隈でも結構話題になったんじゃないでしょうか。
ボトラーズ界隈も、知らない国内ボトラーが出たりと
バーでの写真を撮り忘れていましたが、2020年1月末~2月にかけては、ウイスキーフープが本邦初のオフィシャルでハイランドパークのシングルカスクをリリースしました。僕の記憶の限りでは、フープから2本、KYOTOから1本でましたが、どれも納得のクオリティでした。
その他、グレンマッスルも2ndがリリースされていました。グレンマッスルはコロナ禍でもリリースがどんどんされており、印象的でしたね。
2月には信濃屋銀座店とジェイズバーの周年ボトルもリリースされました。両者のセレクトらしい麦の味わいがしっかりとしたリリースで、長く時間をかけて飲みたいボトルでした。
秩父ウイスキー祭
2月16日は秩父ウイスキー祭でした。富山ウイスキーノマーレの宣伝をする予定も兼ねて、2月もモルトヤマさんのブースにいました。
名古屋は3回ほど出展側にいたのですが、秩父はいつも参加者側で出展側は初めてでした。関東のフェスはやはり熱量がありますが、秩父はとくに参加者の層が良い様に感じました。
この時のためにサマローリのコールティーンのハイパを用意しました。
このボトル大好きで、最後の1本でした。
次の日仕事だったので秩父鉄道から熊谷まで。
あの時を最後にお会いできていない方々がたくさんいらっしゃいます。
2020年4月~6月
4月から緊急事態宣言となり、飲みに行くのも職場で禁止される始末となっていました。ニューリリースを追うどころでもなく、各地のバーは軒並み休業を強いられ、歯がゆい思いをしていたのを思い出します。
株価も大暴落しましたが、あまりにも下がったためか現物であるウイスキーの相場も一時下がりました。少し前のそこそこ人気があったボトルが、定価で手に入る数少ないチャンスだったのを覚えています。おかげで金がかなりなくなりました。
また、このころからDrinker’s Sharingのベータ版が開始。同時期にテイクアウトが解禁され、Share Barをはじめとした小瓶販売がオンラインでできるようになりました。一方、こうなったからこそ家飲みとバー飲みの違いを思い知らされることになりました。
当ブログもこのように中々リリースが追えないために、あまりかけない日々が続きましたが、6月に少しストックから記事を追加。また個人的に単なるボトルのレビューではない、ボトラーズに関する記事を作成しました。幸いこの記事は前後編ともに好評をいただきました。ウイスキーを長く楽しむのには、今ドリンカーが置かれている市場をある程度知っている方が良いと思うんですよね。そしてウイスキーを職業にしている人をなるべく誤解しないように知ることでリスペクトしたいと常々感じています。また機会があれば何か題材に書きたいなと思っていますので、よろしくお願いいたします。
さて、そのような中々飲みに行けない環境下でしたが、その中から気になったリリースをいくつか。
気になったボトル
スプリングバンク 2000 19年 Wu Dram Clan 50.8%
京都からはスプリングバンク2000がリリースされました。往年のバンクらしい、ちょっと一昔前の味わいが感じられ、とても印象的なボトルでした。
アードベッグ 25年 ダッチェス パフィンラベル 50.1%
この時期すごく印象的だったボトルの一つは、アードベッグのダッチェス。最近のアードベックの中でも70年代中盤~後半に感じる金属感や塩素感を帯びており、衝撃的なリリースでした。ローズウォーター財団さんがツイートされたのをみて、ドリシェアでいただいたボトルを気に入って購入したのですが、こんな状況下でもニューリリースを追えたのはTwitterやドリシェアのおかげでした。その点でも印象深いリリースでした。投稿したブログも当ブログで一番人気で、Twitter界隈の熱量も感じました。
ウイスキージュリー ベンネヴィス 1995
個人的に96よりもリリースは少ないけれどハイクオリティのボトルが多い1995ビンテージ。その中でもウイスキージュリーのファーストリリースである95ネヴィスは素晴らしいボトルでした。ちょっとバターっぽい感じはこのビンテージあるんですが、それもご愛敬。もっと補足が早ければもっと買いたかったナイスなボトルでした。
Wu Dram Clan レダイグ 2009 11年
美味しいボトルはたくさんあれど、見識を広げてくれる、いい意味で裏切ってくれるボトルって飲み進めていくとなかなか少なくなってくるのも事実です。それでも新しいわくわく感が欲しくて新しいニューリリースを飲むんですけど、このボトルは本当にいい意味で裏切ってくれました。
グレンカダム 1996 和紙ラベル カルバドールさん向け
このボトルも出ましたね。お店は大変な時期だったと思いますが、上品なリリースでした。
カルバドールさんのカルバドスはモルト好きにも受けるボトルが多いと思ってますので、是非飲んでほしいです。
アイラフェス向けボトル
アイラフェス向けボトルも全部飲めたわけではないんですが、安定したキルホーマンとともに、ポートシャーロットが仕上がっていて意外にも美味しかったです。アイラの良いリリースも徐々に蒸留所が変わってくるのかな、と思わせるくらいにはハイクオリティでした。
ニンフ リンクウッド1992
T&T Toyamaが始めたプロジェクトの一つ、The Nymph。まさかこんなにリリースされることになるとは思いませんでした。第1弾はやけにお得感のある良いリリースでしたね。この系統の味わいは最近リリースが少なく、市場の受け入れも良好なリリースでした。
Mother’sのシウマイ
最後にウイスキーと直接関係ないですが印象的なリリースを。緊急事態宣言下の中、バーは休業を強いられていました。そんな中金沢のバーMother’sさんがシウマイ弁当をリリース。営業再開後徐々にウイスキー界隈でシウマイがバズっていくのでした…今は平日でも毎日仕込んでいるようです。
さて、思ったより長くなってきましたのでここらへんで一度やめにします。
果たして年内に後半を書ききることができるのでしょうか。。。よろしければそちらもお付き合いください。
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