オスロスク 2005-2019 13年 57.6% G&M コニサーズチョイス モルトヤマ エクスクルーシヴ

オスロスク 2005-2019 13年 57.6% G&M コニサーズチョイス スペイサイド
オスロスク コニチョ モルトヤマ
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地味なスペックとは裏腹に、バーボン樽熟成のスペイサイドのお手本と言っても良い素晴らしい味わい。

ボトルスペック

生産地域:スペイサイド
蒸留所名:オスロスク
樽の種類:リフィルアメリカンホグスヘッド
カスクナンバー:BATCH19/087
蒸留年:2005
熟成年数:13年
ボトリング年:2019

解説

スペイサイドのキース地区にある、有名なブレンデッドウイスキー「J&B レア」を製造している Justerini & Brooks社が設立した蒸留所。それ以前にノッカンドゥ、ストラスミル、グレンスペイを所有していましたが、オスロスクは第4の蒸留所となります。1972年に建設開始し、1974年より蒸留を開始します。1986年にシングルモルトを発売しますが、Auchroiskという綴りがとてもオスロスクとは読みにくく、”The Singleton”というブランドで売り出すこととなりました。1997年にUDV、ギネスとの合併を経てディアジオとなったことによりシングルトンブランドは一旦立ち消えし、花と動物シリーズでシングルモルトがリリースされていました。その後ディアジオのリミテッドリリースやマネージャーズチョイスなどでもリリースされることとなりますが、基本的にはオフィシャルからあまりシングルモルトとしてのリリースは多くない蒸留所です。仕込み水は某テストで狙われそうなドリーズの泉。MALT WHISKY YEARBOOK 2020によれば、時代によって製造スタイルを変えているようで、過去はグラッシー、現在はモルティやナッティなものになっているようです。個人的にオスロスクと聞くとモルティさとフルーティが混在するイメージがあります。

ゴードン&マクファイル(G&M)は2018年にラインナップがリニューアルされ、今までリリースされていたコニサーズ・チョイスをフラグシップに置くことになりました。昔はコニチョといえば初心者の登竜門的な、安かろう…なボトルが多かった印象ですが、現在のコニチョは価格もクオリティも数倍に跳ね上がりました。そんな新コニチョを日本で初めてPBで詰めたのが富山の酒屋モルトヤマさん。店主下野さんはウイスキーに関するYouTuberでもあり、怪しい被り物をしながら話す姿はみなさんも見たことがあるかもしれません。THE Whisky Hoopの会員のため、HOOPの公式サイトにショップリストが掲載されているのですが、BAR/SHOPリンクで唯一Youtubeのリンクが貼られている会員でもあります。

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何故かオスロスクのテイスティング動画がないので、G&Mの紹介がある動画を紹介。

そんな愛されYouTuberですが、少なくとも私が知る限りでは酒(とBABYMETAL)に対しては真摯な方であり、見識も広く、下手に情報を探るよりも下野さんのYouTubeを見たほうがよっぽど勉強になるのは事実だと思います。プライベートボトルもこのご時世に個人酒屋では唯一といっていいほどのペースでリリースしており、おそらく2019年の国内業者のPBリリース数は、THE WHISKY HOOP、SHINANOYAに次ぐレベルで、キンコーやリカマン並にリリースしています。そのような背景が今回の日本初新コニチョのリリースにつながったのかもしれません。

思ったこと、考えたこと

さて、比較的リーズナブルな価格でのコニチョですが、香味から洋梨やアップルなどのフルーティなニュアンスとバーボン樽のニュアンスが良く混じり合い、かなり美味しいボトルです。バーボン樽熟成の教科書と言いたくなります。これが1万円台前半で売っているのは結構衝撃的なことで、また恥ずかしながらオスロスクの短熟というスペックだけでは飲まない可能性すらあるなと思ってしまいます。

こういう系統をモルトヤマさんがリリースするのは初めてではありません。思えばはじめの3周年のPBのマクダフやグレンバーギーなどもそうだったように思います。原酒のよさとバーボン樽の影響が程よくあり、短熟で未熟成感のないものが多かったように思います。それが原酒供給の難しい時期になっているにも関わらず、更にグレードアップしたものを詰めているのは、酒屋としての成熟さを表しているようにも思います。

数年前でもシェリーバットを一樽日本に持ってくるのに1000万円すると聞いたことがあるプライベートボトルの相場。ここ最近はさらに半端じゃない値上がりを強いられており、PBをやるのは非常にリスキーなのは想像に難くないですし、実際そのように聞きます。そのような状況下でクオリティが高いものを日本市場に引っ張ってくるのは素晴らしいことと思いますが。すでにアジア各国の購買力が強く押されがちな日本市場でそれをやり続けるのは簡単ではないでしょう。せめてこういうリーズナブルでハイクオリティなボトルはリアルタイムに市場で評価され、売れるところであって欲しいなと思いますし、おこがましい言い方ですがそうあるべきだとも思います。

話が脱線しましたが、シングルモルトを飲み慣れてきた人にとって、このボトルはバーボン樽熟成の良い指標になるボトルだと思いますし、現行を飲み慣れている人でもこのクオリティがリリースされることはテンションが上がるのではないでしょうか。ぜひ飲んでみてほしいボトルでした。

評価

評価:A++

テイスティングコメント

香りは洋梨、アップル、ハニーシロップ、バニラ、マカダミアナッツ、クリーム。
飲むとリンゴ、オレンジとバニラ、べっこう飴、スパイス、ピーナッツ、厚みのある麦のニュアンス、カイエンペッパー。余韻はモルティで長い 。

言いたかったこと

このボトルは飲んでみてほしい。バーボン樽熟成のスコッチはどんなものか、基準になりうるボトル。

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