ウイスキーフェスでの楽しみ方の一考:ウイスキーフェスを満喫するための究極のガイド

自説・雑記
cof
この記事は約10分で読めます。

ウイスキーフェスでの楽しみ方は、人それぞれ異なります。これを例えるなら旅行に似ています。旅行に行く際、人によっては事前にしっかりとプランを立てる人もいれば、その場その場で楽しむタイプの人もいます。また、ツアーを利用する人もいるでしょう。どの方法も一概に正しいとか間違っているとは言えません。大切なことは、自分が一番楽しめる方法を見つけることです。

この記事は、そういった楽しみ方を探る一助となるようなガイドブックのようなものと考えてください。例えば、バーでウイスキーを楽しむ経験を旅行に例えるならば、この記事は「地球の歩き方」のようなガイドブックに相当します。もちろん、ガイドブックがなければ旅行やウイスキーフェスを楽しめないわけではありません。しかし、特にウイスキーフェスは、杯数を重ねてしまうという特徴ゆえ、飲み方にコツがあるようにも思うのです。今回はその上手に飲む飲み方を、自分の考えを整理することも含めて文章に書き留めようと思います。

ウイスキーフェスでの飲み方とは

ウイスキーフェスで上手に飲む

ウイスキーフェスで美味しいウイスキーをたくさん飲みたい。。。これはウイスキーフェスで参加する人の理由でいちばんのものではないでしょうか。しかしこの定義にどのように応えるかはなかなか難しいものです。例えばブースに置かれているウイスキーの種類で変わりますし、フェスの規模、参加者の多様性などによっても変わる要素です。例えば、多くの種類のウイスキーがある場合、事前にリサーチをしておくことで、より楽しい時間を過ごせるでしょう。逆に、初めて参加する場合やウイスキーに詳しくない場合は、SNSの口コミやウイスキーフェスに詳しそうなバーテンダーさんに相談してみてもいいかもしれません。

ウイスキーフェスの前に

会場近くに前入りする

ウイスキーフェスは前日から始まっていると言っても過言ではないです。だいたい前日はフェス前日入りの猛者たちがウイスキーバーをハシゴしています。やっぱりフェスだけで飲むのは勿体無い。時間が許されるのなら、前日入りしてその土地のバーを回って、どんなウイスキーの文化があるのかその目で確かめてみてはいかがでしょうか。

ウイスキーフェスの前日はよく寝る

当たり前の話ですが、前日入りしてたくさん飲んでしまうと夜更かししてしまうことは往々にしてあります。おすすめは遅く起きることです。しっかり飲んでしっかり寝てください。

ウイスキーフェス当日、会場に着く前に

朝食をとる

飲酒前に食事を摂ると、アルコールの吸収を遅らせることができるます。そのため適度な食事を取ってからウイスキーフェスに望むべきでしょう。

水分補給をしておく

ウイスキーを味わい始める前に、水分をたくさん取っておくことで酔いにくくなります。経口補水液とかもいいかもしれません。エビデンスはないのですが、経口補水液とアルコールを一緒に飲むとお酒の周りが早くなるという都市伝説もあります。普通に水を飲んで臨んでおけば間違いはなさそうです。

許容量を知る

当たり前なんですが、自分のアルコール許容量を知っておく。そうすることで、酔いすぎずに飲める量を予測して飲むことができます。そのためにも計画が大事です。

事前にブースを下調べする

出展されるブースや出てくるウイスキーを調べ、試してみたいものをリストアップし、ある程度計画を立てておくといいでしょう。計画通りに行かなかったとしても、計画を建てないよりはいいと思います。

両替しておく

有料試飲メインなら両替しておくといいでしょう。有料試飲は一部のブースを除き基本的に現金でのやり取りです。

ウイスキーフェスに参加

今回私が提案したいのは、得意な飲み方とそうでない飲み方を考慮した上で、どのようにウイスキーフェスを楽しむかという点です。繰り返しになりますが、これはあくまで一つの提案であり、気軽に参考にしていただければと思います。ただ、ウイスキーフェスは多くの人が集まるイベントですし、慣れない中でうまく楽しめないことを後悔してしまうなら、読んでもらえると少し飲み方が上手になるかもしれまs年。

ウイスキーフェスの会場での過ごし方

ブースはそれぞれのテーマがある(と思う)

ウイスキーフェスにはさまざまな個性やテーマを持っているケースが多いです。例えば、インポーターなら自社の新しいモルトが置いてあったり、蒸留所ブースでは限定のカスクサンプルが置いてあったり、コレクターブースでは有料の珍しいボトルがあったりします。最近では国内クラフト蒸留所のブースが増えてきていますが、ウイスキーフェスで出展ブースは大きく異なります。ブースで提供されるウイスキーの種類は多いですが、時間と体力の制限からすべてを試すことは不可能です。ですからどのようなものを経験しようか戦略を練ることが重要です。

経験を積むためにストイックに飲むのも良し

ウイスキーフェスには多くの視点で楽しむ方法がありますが、「経験を積む」ためにストイックに飲むのもフェスならではの飲み方でしょう。これには、SNSやウイスキー評価サイトで話題のウイスキーを試すといった方法もあるでしょうし、経験の薄いボトルを穴埋めのように経験していくという方法もあるでしょう。後者のような飲み方はある程度ウイスキーを飲んでいる人向けの飲み方になりますが、このように飲むことで、ウイスキーに対する多角的な理解や今後のトレンドを把握することができます。なかなか近年のリリースを買って試すのは難しいですが、フェスのような機会で積極的に新しいウイスキーを試飲することは有用です。

例えば、最近行ったフェスですと、現行品で飲んだグレンタレットのピートスモークドはなかなかよかったです。こういうスタンダードもあるんだなーと勉強になりました。

https://amzn.to/3POpuRc

探索:視野を広げる機会として、ウイスキーフェスは絶好のチャンス

ウイスキーを長く楽しむための方法の一つとして、多様なウイスキーを試し、自分の好みや興味を広げることが重要です。あるタイプ、あるボトルが好きでそればかり飲むことも一つの飲み方で、それを否定する気はないです。ただ、長くウイスキーを楽しむには、一つのウイスキーに固執するのではなく、多様なウイスキーを楽しむことが良いきっかけになることがあります。長くウイスキーを楽しむための基盤を作るために、少し冒険して新しいタイプのボトルを飲んでみるのもいいと思うのです。

スタンダードボトルだからこそ飲むという考え方も

スタンダードボトルも侮れません。例えば、数年前のオフィシャルボトルと現行のものとを比較することで、その蒸留所の方向性を感じ取ることができます(前述のグレンタレットがいい例です)。また、限定版のウイスキーも試しておくと、その蒸留所の新しい試みや方向性を理解する手がかりになるでしょう。例えば蒸留所のカスクサンプルなどは勉強になります。

都会では有料試飲でスタンダードが飲めるような酒屋が多いですが、まだまだ全国では多いわけではないため、こういう時にフェスで飲むのも良い経験になったりします。

出展者とのコミュニケーション

ウイスキーフェスでは、ブースのスタッフや他の参加者とのコミュニケーションも楽しみの一つです。特に気に入ったブースがあれば、そのブースでじっくりとウイスキーを楽しむ時間も価値があります。私自身も、過去に参加したウイスキーフェスで特に印象に残ったブースがいくつかあり、その経験が今後のウイスキー選びにも影響を与えています。

ウイスキーフェスでの発見の例

メーカーブース vs コレクターブース

一般的に、新しいリリースのボトルを探している場合、メーカーブースやインポーターブースがおすすめです。これは新しいリリースのボトルは、多くの場合、メーカー自身か公式のインポーターが提供することが多いからです。一方で、コレクターブースで新しいリリースを見つけることは少ないかもしれませんが、それはコレクターが新しいボトルを持ってくることには一定の覚悟が必要だからです。珍しいボトルは古いボトル、過去に話題になったボトルはコレクターブースの醍醐味です。ただ一部のコレクターブースでは、国内に流通していないニューリリースが置いてあるケースもあります。そのようなボトルには通常、明確な意図を持って持ってきているケースがあります。そのボトルを提供している人に声をかけ、その背後にあるストーリーや理由を聞くことで、現行のウイスキーに対する理解が深まるというケースもあります。ボトルだけではなくそのボトルを持ってきた出展者とのコミュニケーションで、ウイスキーの多面性や深みを感じることができますし、それは出展者側も大いに勉強になる点です。ただ飲むだけではもったいないです。

ウイスキーフェスで気をつけるべきポイント

味覚疲れに注意

ウイスキーフェスでは多くの種類のウイスキーを試飲する機会がありますが、そのために味覚が疲れてしまい、次第にウイスキーの繊細な違いがわからなくなることがあります。このような状況を避けるためには、事前にどのブースやボトルを優先して試飲するか計画を立てることが有用です。繰り返しになりますが、公式サイトやSNSで公表されている情報を活用して、事前にリストを作成することは有用です。具体的には最初はライトな加水のボトルから飲んだら良いんじゃないでしょうか。オールドボトルも、とくに加水のボトルは最初の方がいいことの方が多いのではないでしょうか。コレクターブースならブースの人に聞いてみるのも良いでしょう。

グラスは丈夫なものを

ウイスキーフェスは通常プラカップで提供されます。最近の方はグラスを持っていくケースが多いですが、割れやすいものを持っていかないですとか、グラスストラップを持っていくといったような基本的なことを忘れないことが大事です。

割り切るという心構え

ウイスキーフェスで時々議論が上がることで、全てのボトルがその場で最高の状態で提供されるわけではないということがあります。特にオールドボトルに関しては、その日の状態が最も良いわけではない場合があります。このような状態のボトルは提供しないのが普通ですし、もし提供する際でも価格を調整したり、その状態について説明を加えることが多いですが、残念ながら稀にコンディションの良くないウイスキーが出ていることがあります。これはブース出展者が100%悪いですとか、悪意があるケースではないと思っています。期待するものと出てくるもののギャップは、飲み手側の高すぎる期待と比較された場合(妄信的な期待という意味ではなく、以前飲んだベストコンディションを飲んだ時の記憶との比較という意味です)、往々にしてその評価はベストと同等の評価でなかったりします。

そもそも、ボトルを抱えている人は良くわかると思いますが、時期によって味わいが異なったり、そもそもじっくりとしたテイスティングの場ではなかったりと、最高のポテンシャルでそのウイスキーを飲むということと、イベントというのは相容れない思想があるのかもしれません。

大事なことは割り切ることなんじゃないかと思います。最高を追求するのも良いですし素晴らしいことですが、ウイスキーを交えて楽しむことも同じくらい大事。というか最高のもの追求はあくまでウイスキーを楽しむ手段の一つであるとも思います。その楽しみ方の一つとしてのフェスでしょうから、楽しめなくなったら勿体無い。フェスに参加したなら、手段を目的化しないよう気をつけて、割り切って楽しむことが大事なんだと思います。

余談ですが、私が出展するときは、ブースに並べる意味がある時はブースに並べますが、その時は飲まれる方の期待とのギャップをなるべく無くすよう、事前に特徴について説明するように心がけています。他のブースもそのようなところが多いように思います。

地域ごとのウイスキーフェスの特色

ウイスキーフェスは今や多くの地域で開催されており、それは非常に喜ばしいことです。各地で開催されるウイスキーフェスは、それぞれ独自の個性や目標を持っています。一部のフェスでは長期的なビジョンを持って運営されているところもありますし、逆に構想はあるものの実行に移せていない地域も存在します。ウイスキーフェスの運営により、その目的やスタイルも大きく異なります。

1番のモデルケースを挙げるなら秩父ウイスキーフェスでしょう。行くたびに思うのですが、単なる1イベントではなく、秩父神社への奉納をはじめ、西武秩父駅から秩父神社に行く道がウイスキー祭らしいお祭り感を感じ、そして会場に入るとウイスキーの発信地であることを感じさせられます。そういう地元にも根付いたフェスっていいですよね。

秩父以外にも大きな構想を練っているウイスキーフェスの話を聞いたり、逆に大きな構想に悪戦苦闘しているフェスがあることも聞いています。多分数年後にはそのような構想に根付いたイベントの発展があるのだろうと今から楽しみにしています。皆様も、それぞれのイベントが持つ独自の個性や特色を感じ、ウイスキーだけではなくそのウイスキーを取り巻く環境も楽しむことで、より一層ウイスキーフェスを楽しむことができるでしょう。ぜひ各地域のウイスキーフェスティバルに参加してみてください。

ウイスキーフェスでいちばん大事なこと

粗相をしない。忘れ物をしない。

割とよくある話なんですが、酔っ払って携帯や財布をなくしたり、粗相してしまったり。。。

そうならないように楽しみましょう!

なかなか指南するのが難しい内容ですが、お読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました