ベンネヴィス 1995-2019 ウイスキージュリー

ベンネヴィス 1995-2019 ウイスキージュリー  51.2% ハイランド
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ボトルスペック

Ben Nevis distillery
bottler: THE WHISKY JURY
1995-2019
matured in almost 24 years (23 years )
51.2 %
Ex hogsheads
O/T: 245 bottles

解説

1825年に設立されたベン・ネヴィス蒸留所。1989年には当時のニッカが買収し、同社のスコットランドとの懸け橋的な存在になりました。故・竹鶴威氏が当時の買収のことを以下のページで語っています。

https://www.nikka.com/80th/story/scotland/page4.html

過去記事にも書きましたが、多くのリリースがあり、ケミカルでフルーティなフレーバーの多いベンネヴィス。10年などにも共通する香味ですが、1996ビンテージは多くのボトラーズから大量にリリースされていることもあり、ベンネヴィスといえば1996と思われる方も多いでしょう。しかし個人的には、ケミカルさが少なくフルーティーやオイリーなニュアンスがある1995も同じくらい、いやそれ以上に良いボトルが多いビンテージと考えています。

そんなわけで95ビンテージはよく探してしまうんですが、今回のボトルはベルギーの新鋭ボトラー、THE WHISKY JURYからのリリース。同ボトラーは2019年よりボトリングを開始した新しいボトラーの一つで、Juryと聞くと芸能人を連想してしまいそうですが、これは「審判する」という意味。「Quarity is King」のスローガンで、良いか悪いかを侵犯するという意図が込められているようです。ウイスキー・ライジングの著者ステファン氏の友人が設立したボトラーズらしく、おそらくそのご縁で少量エイコーン社から日本に入荷されています。これは第一弾のボトリングですが、今後も英国のロックダウンが解消されればアジアにもボトルが入荷されていくようです。余談ですがwhisky juryのFacebookページには「Japanese whiskyのレギュレーションをどうにかしろ、信頼落ちてるぞ」という意見が書かれており、早くこの状況は何とかならないかなと考えさせられました。同ボトラーは今までベンネヴィス1995、カリラ1983、ベンネヴィス1996の三種をリリースしていますが、どれも評価が高く、今後注目のボトラーの一つではないでしょうか。あまりWhiskybaseの評価は参考にしないのですが、そちらでも評判は良いですね。

考察

さてこのボトルですが、あまりケミカル感が強くなく、しっかりとした麦のバランスと白桃のフルーティさがあります。ここまできれいに出てくる桃感はそこまで多くないように思います。オイリーな感じもそこまで強くなく、ワクシーと形容してもよいでしょう。フルーツ感が強いボトルは、ケミカルやボディのライトさ、紙っぽさが出てくることがあり、評価が分かれるボトルが多いですが、このボトルはそういうネガティブな要素をあまり感じません。飲んだ時はまだ硬く、奥にフレーバーが隠れている印象もあったんですがそれでも結構な良さを感じるボトルで、経年変化で落ち着いてくるとさらに良くなるのではないかと感じました。

1995のベンネヴィスの良さを再認識するとともに、他のリリースも結構評価が高いウイスキージュリー。今後もリリースが楽しみです。

評価

評価:A++

テイスティングコメント

香りは白桃とワクシーな香り、バター多めのビスケット、オレンジピール、ハニーシロップ、
飲むと香り通りの白桃、少しケミカル、スパイス、バニラ、オレンジピール、余韻は樽のタンニンが少しありスパイシー、紅茶のニュアンス。

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