ハイランドパーク 1981-2006 サマローリ コールテン 46%

ハイランドパーク 1981-2006 サマローリ コールテン 46% アイランズ
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ボトルスペック

生産地域:アイランズ
蒸留所名:ハイランドパーク
オフィシャル/ボトラー名:サマローリ
樽の種類:
カスクナンバー:6086
蒸留年:1981
熟成年数:年
ボトリング年:2006

Highland Park distillery
bottler: Samaroli COILLTEAN
1981-2006
45 %
O/T: 312 bottles

解説

ウイスキー業界の伝説とも言って過言ではない、シルバーノ・サマローリ。2017年に77歳で亡くなったニュースが流れたときは、世界中のウイスキー愛好家が驚いたことでしょう。

酒類業界での勤務を経て、1968年にローマでSamaroli Srl Wine and Spirits Merchantsを設立。イギリス国外では初のボトラーズとして活躍し、1979年より本格的にウイスキーをリリースし始めます。1980年代にはカスクストレングスのウイスキーをリリースするなどし、ウイスキー業界を牽引する存在でした。日本では目白の有名酒屋である田中屋さんの店主、栗林さんが90年代前半にサマローリを扱っており、親交があったことでも知られています。また、シンガポールの有名バー、オールドアライアンスのオーナー、エマニュエル氏が数年前に本を執筆しましたが、そこにはシルバーノ・サマローリ氏に対する思いが何ページにもわたり綴られています。

2000年代初頭からリリースが減少した同社ですが、2008年にはサマローリ社からサマローリ氏が外れることとなります。

サマローリの伝説のボトルは90年代までに多く、今回紹介する06のハイランドパークはそういうボトルではありませんが、氏が同社にかかわっていた時の晩年のボトリングという点で気になるリリースです。

80年代はウイスキーにとって不遇の時代ともいわれますが、ハイランドパークは安定して生産されていたようで、スキャパの蒸留も行っていたほどのようです。変わらず美味しいボトルが多い印象で、90年代流通のオフィシャルはいまでも好きな愛好家が多いと感じます。当時はシェリーカスクが多いですが、ボトラーズからリリースされるプレーンカスクも評価の高いボトルが多く、度のボトルでも「ハイランドパークらしさ」を味わうことができます。

このボトルは酒屋巡り遠方まで車でぐるぐるまわっていたときに偶然見つけたボトル。当時は結構高いと躊躇しましたが、今となっては良い買い物でした。

考察

さてこのボトルですが、心地よい熟成感とワクシーなニュアンスが混ざり、とてもハイランドパークらしいボトルでした。引っ掛かりもなくワクシーで麦やクリームの味わいが広がり、少しフルーティーなニュアンスも出てきます。また加水の妙か、一体感がありいくらでも飲み進めることができます。

このボトル、数年前にも開けて結構感動したボトルだったのですが、当時よりは経験を積んだ今ではどう感じるのか自分でも気になっていました。今となってはさらにおいしいなと思えるようになったというか、こういうボトルが昔より好きになった気がします。一体感があって蒸留所らしさを強く感じるボトルって、意外と探すのは大変です。

複雑なボトルでは決してないですが、経年変化の妙か、はたまた加水の妙か、サマローリ氏の慧眼故か、、、いずれにしてもいつ飲んでも美味しいと思わせてくれる、魅力あるボトルでした。

評価

評価:S

テイスティングコメント

香りはフレッシュな搾りたてのオレンジ、カスタードクリーム、レモングラス、ワックス、バニラ、シナモン。

飲むと濃厚な麦のコクとバニラ、青りんご、ハニーシロップ、レモン、少し白い花やワクシーも重なる。余韻はホワイトペッパーなどのスパイシーさが残る。

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