スプリングバンク 2000 19年 Wu Dram Clan 50.8%

スプリングバンク 2000-2020 19年 Wuu Dram Clan キャンベルタウン
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ボトルスペック

Springbank distillery
bottler: Wu Dram Clan – The Whisky Kingdom, Duckhammer, Friends With Drams and Kyoto Fine Wine and Spirits.
2000
19 years
50,8%
refill sherry hogshead #669
O/T: 249 bottles

解説

Wu Dram Clanはドイツ、シンガポールの愛好家とKyoto Fine Wine SpiritsのOji氏の3人で行っているボトラー。WhiskyNerdsとラガヴーリン21年をリリースしたのを皮切りに、次々にボトルをリリースしています。今回は3氏による初リリースとなったスプリングバンク、通称鹿バンクです。

こちらは以前金沢のモルトバー、酒肆ライトハウスで戴いたボトル。実はwhisky kingdomのBoris Borissov氏は同店に来られたことがあり、そのご縁もあってかライトハウスさんでもこのバンクが飲めています。ラベルを人気九谷焼作家の牟田陽日氏が手掛けた同ボトル、牟田氏は石川県能美市出身ですし、同県でこのボトルが飲めるのはありがたいですね。

考察

さて、このボトルはリフィルシェリーホグスヘッドとなっていますが、そんなに圧殺系のシェリーではなく、どちらかというとナチュラルなオークの感じがじわっとしみこむタイプ。そして特徴的なのは木イチゴのようなニュアンスが出てくること。

伝説的なボトルはさておいて、スプリングバンクの陶器ボトルや90年代の良いスプリングバンクのリリースって、ほんのりと木イチゴっぽいニュアンスを感じるんですよね。このボトルをいただいたときはそんなニュアンスがほんのりとあり、驚かされました。

優しいフルーツのニュアンスにやや香ばしさのある麦感とピート。フレッシュですが今でも十分美味しく、今後経年でまとまりが出てきたときは、さらに良いボトルになるのではという期待も持てました。

70年代の陶器ボトルなどは、最近は状態もあまりよくないものが多くなってきました。普段からカスクストレングスでフレッシュなボトルを好んでいる私のような人種には、このボトルのような昔のボトルとの共通項がいくつも見つかるとテンションが上がります。

デザインから一線を画したボトルでしたが、中身もそれに恥じない、すばらしい中身でした。買えなかったのが悔しいですが、ゆっくりと店のボトルをいただきたいと思います。

評価

評価:S

テイスティングコメント

香りは穏やか。クリームや麦芽香、内陸ピートが優しく香る。オレンジオイルやクランベリーのフルーツ、軽くウッディ、樹液、かぼす。奥からラクレットチーズや焼きたての食パンの香りもある。
飲むとやや硬くスパイシーだが、クリーミーなニュアンスのあとに木イチゴやラクレットチーズ、バニラ、オレンジ、ピートなどの甘味やコク、柔らかい渋みのあるテクスチャが複雑に混ざり合う。余韻はスパイシーで麦なニュアンスが長く残る。

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